Morning Dew of A Lotus Petal

古今東西文化と歴史の謎、着物、茶の湯、奈良・神戸・大阪・京都の風物詩など筆に任せて書いてみます。

歴史・文化 / History & Culture

三羽のカラスと有馬温泉、そして熊野と太陽信仰のシンボル、ヤタガラス

有馬で仕事を始めた。3か月遠ざかっていた。 夏至の日に可愛がっていた老犬が亡くなった。 半夏生の葉の様にこの世の翠からあちらの世界の白へと色を変えるように旅立っていった相棒。こちらに取り残された私はこれからの日々を段々と薄れていく思い出ととも…

継体天皇の系譜と聖徳太子までの血族~②

福井から西へ日本海沿いに下る丹後半島は聖徳太子の母である穴穂部間人皇女(あなほべはしひとのひめみこ)が隠れ住んだ場所だ。 そして用明天皇の息子である聖徳太子の叔父、穴穂部皇子(あなほべのみこ)と同母弟崇峻天皇もしくは仲の良かった宅部皇子が合葬…

東大寺 修二会とお水取りの謎 ~最終章・発祥の地 笠置~

笠置寺。 奈良駅から車で1時間弱位の県境を越えた山中に、それは在った。 この山稜は古代は海中であったが、地盤が四方から押され隆起によって高い陸地となり、そこに流れる木津川が長い時間をかけて花崗岩の地盤を削り、水による侵食の特徴である滑らかでま…

東大寺 修二会とお水取りの謎 ~その4~

3月14日迄続いた修二会も終わり、古都奈良にようやく春が訪れようとしている。 奈良公園の片岡梅林は満開の紅白の花が香り、ソメイヨシノの蕾も今年は幾分早く膨らんでいる。 先週12日はお松明(おたいまつ)の中でも一まわり大きな籠松明(かごたいまつ)が…

東大寺 修二会とお水取りの謎 ~その3~

火と水が織りなすミステリアスな修法は、奈良の春を彩る東大寺【修二会(しゅにえ)】の行の大きな特徴のひとつだ。 1日から14日まで連夜行われるのは【お松明(おたいまつ)】。 春の星座が輝く夜空の下で二月堂へと続く登楼を登り欄干の上をくるくると回さ…

東大寺 修二会とお水取りの謎 ~その2~

【修二会(しゅにえ)】を実施する【練行衆(れんぎょうしゅう)】は1か月近くに及ぶ長期の行事過程を執り行うが、それぞれが担う役割を充てられる。 集団をまとめるリーダー役である【大導師(だいどうし)】 印を結び咒(しゅ)と呼ばれる呪いの言葉を唱え…

東大寺 修二会とお水取りの謎 ~その1~

3月になった。春の嵐が吹き荒れた朔日から奈良では春を呼ぶ風物詩となる一大イベント【修二会(しゅにえ)】が東大寺で始まった。14日までの半月間の間、二月堂に籠った【練行衆(れんぎょうしゅう)】と呼ばれる修行僧が秘仏十一面観音に過ぎた年の罪過を懺…

継体天皇の系譜と聖徳太子までの血族~①

日本がヤマトだったころ、数々の豪族や渡来の族長が勢力争いを繰り広げ、そして勝者が歴史を作っていき、やがて諸族を統べる王(おおきみ)は天皇となった。日本書紀や古事記が編纂され、天皇という呼び方とその存在の正当性が確立される。 難波(ナニワ)に…

【えべっさん(初恵比寿)】の古今東西

大阪生まれでお仕事を続けている私にとって、今宮戎のえべっさんは毎年お正月明けの恒例行事だ。奈良に住んでからもずっと初えびすに通っている。 今年(2018年)も残り福の11日の夜に駆け込みで参じた。 やはり、大阪!人と人がぶつかり合いながらワイワイ…

ササン朝ペルシアとマニ教の弾圧~

奈良となぜか関わりの深いペルシア文化。その源流を探るため、ペルシャ史を調べてみようと思う。 私の住む奈良と大阪の県境、斑鳩(いかるが)と呼ばれる地域に藤ノ木古墳という6世紀後半に造られたとされる円墳がある。そこで発見された黄金製の馬具や装飾…

ペルシャと天平文化

奈良を訪れる外国人観光客の中にイランやウズベキスタンからの人を時々見かける。 ある時、彼らの内の一人に奈良の文化にはペルシャ(現イラン~ウズベキスタン付近)の影響を受けたものが少なからずあるんです、とお伝えすると、知ってるよ!と答えてくださ…

《第69回 正倉院展》によせて ~ペルシャ・アッシリアと奈良~

紅葉狩りに賑わっていた11月、今年も奈良国立博物館で《正倉院展》が開催されたので通訳案内士を目指す仲間と見に行った。69回目を迎える本年度の出陳物は58件でうち10件が初公開だったらしい。 注目品は聖武天皇のお住まいに飾られていたとされる《羊木臈纈…